声かけ一つに込められている思い

雑誌 『月刊 生徒指導』の1月号に、夏に参加させていただいた座談会の様子が掲載されました。

特集「何にとまどう?特別支援教育」



座談会のテーマは「通常学級の特別支援教育」


私のほかは大ベテランの現場の先生方4名で、とっても勉強になりました。

座談会の中で、アメリカに研究で行った時にとてもよい先生の声掛けだなあと思ったエピソードについて紹介させていただきました。ここでも少し紹介します。



どの学級でも適切な行動をした時には、先生が「いい子だね!」や「えらいね!」とほめるのではなく、「いい選択をしたね」"You made a good choice"と声をかけていたこと。逆に、不適切な行動を起こしそうになった時や起こしてしまった時(たとえば、からかわれて、暴言をはいてしまった時)に、「それはいい選択?」 "Is that a good choice?" と聞いていました。

通常学級のみでなく、特別支援学級でも、特別支援学校でも、同じやりとりが見られました。

下記は、特別支援学校に在籍する、行動のコントロールが難しいお子さんの支援ツール。



見えにくいですが、左側に「グッドチョイス」と「バッドチョイス」の絵カードがあります。
このようにして、自らの行動をコントロールできるようになるために、行動を選択しているのは自分自身であることを意識づけるような声かけや支援が心がけられていました。

どんなに重度の障害のあるお子さんにも同じ声かけをされていたことが印象的でした。

他人が自分の行動を管理するのではなくて、自分で自分の行動を管理すること。
自分の行動は自分で選択すること。

それは障害の有無関係なく、自立・自律につながる、だれにとっても大切なこと。

さりげない先生の声かけに、そういう思いが込められているんだと、とても大事なことに気づかされました。





その他にも、座談会ではいろいろな話をしたので、気になる方はこちらでご購入いただくか、私の部屋に読みに来て下さい(笑)

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